2012年の都立中入試は、予想通り大幅に難化しました。
ここで以前の予想をふり返りたいと思います。
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「今後の都立中入試の展望」(抜粋)
都立中入試は、ますます難しくなっていくはずです。そう考える理由はいくつかありますが、中でも分かりやすいものをピックアップしたいと思います。
① 小石川・武蔵中学など、トップレベルの都立中学校の授業が難関私立並みに進度が早い。
また、学校の先生が「塾に通ってもよい」など発言するなど、従来の「公立」の中学校のイメージから脱し、難関私立中学校と正面から進学実績を競い合う姿勢が見える。
(都立高校の御三家では、すでにこういう風潮はあります)
② 不景気が原因で優秀層が私立中学受験から都立中学受験に切り替え
私立中学受験は「優秀な生徒」が多くいます。以前であれば、都立中学の受験は考えていませんでしたが、
経済的な理由から、都立受験の併願を考えるようになりました。この流れは、今後の日本の景気を考えれば、
止まることはなく、私立御三家レベルの超優秀層まで影響する可能性があります。
③ 塾や通信添削など、都立中受験のための学習環境が整ってきた
数年前までは、「都立中学に合格するのは運の良さが大きい」というような発言が見られました。
受験のプロからみれば、そんなことはありえないのですが、確かに、「学校の勉強が極めて優秀」とは言えない
お子さんも合格しており、「運」と感じても不思議はないかな、と思います。
当時はまだ「都立中ってどんな入試を出すの?」と塾や教材会社なども手探りの状態でした。
模試なども今ふり返ると検討はずれな問題を作成していることもありました。
しかし、現在では、過去問の緻密な分析に基づき、精度の高い(といっても私立中受験と比べるとやや劣る)模試や問題集が作成されるようになりました。
つまり「対策をする子」と「対策をしない子」では大きな差が出るようになったのです。
とりあえず受けてみるという記念受験はまさに「記念」の受験にしかならず、一部の難関都立中学校では、
記念受験の生徒はだいぶ減ったようです。
公立(都立)中学校のあり方として今後、問題視されることもあるかと思いますが、間違いなく受験対策をしなければいけない時代に入っていくはずです。
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この後、いわゆる「白鷗ショック」がありました。