私立中と公立中高一貫校。どちらが子どもに合っているか?

最近は私立中と都立中(公立中高一貫校)を併願する方が増えています。

しかし、入試問題の傾向は全く異なります。

併願するにしても、しっかりと第一志望を決定し、その勉強を優先できるような併願校選びが必要です。

その第一志望を決定する際に、私立か都立かどちらがよいか非常に悩むと思います。

では、私立と都立を比較してみましょう。

〇私立中
選抜方法:国算理社の4科目の入試問題の総合点で合否を判定。
メリット
・それぞれに独自の創立の理念と教育方針に基づいた個性的なカラー、校風がある。
・生徒が希望する進路やキャリアデザインを実現するための学力の育成やサポートに力を注いでいる。
・大学受験に力を注いでいる。
・独自に練り直したカリキュラムのもとで、じっくりと深く学んでいける。
・学習指導要領の内容にしばられず、中高6年間を見とおして、無理やムダのない独自のカリキュラムを構築。先取り学習が積極的に行われる。
・教員の転勤が少ない。
・伝統・実績がある。
・内申が関係ない。
・中高一貫教育のノウハウがある。
・各地から生徒が集まってくるという性格上、地域とのかかわりは薄い。
・大学附属の中学では、受験がなく別のことに集中できる。
・特待生として入学した場合、特別コースとして手厚い指導を受けられる。

デメリット
・入学金・授業料など学費が高い。
(中学の場合、全国平均で41万円。授業料に制服代や教材費などの諸経費を含めた学校教育費は年額95万円。)
・内申が関係ない。
・特待生として入学した場合、特別扱いの6年間は窮屈かもしれませんし、井の中の蛙になってしまう可能性あり。
・特進クラスの場合、合格実績のためにプレッシャーを与えられる可能性あり。

〇都立中
選抜方法:「報告書・適性検査・作文・面接・実技検査」等によって総合的に合否が判定。
「適性検査」とは、公立中高一貫校各校が入学後の学習に適性があるのかを見るために実施され、単独の教科知識を問うだけではなく、複数の教科を組み合わせたり、活用したりするなど、解く力、総合的に考える力が試される。
メリット
・1学年120〜160名程度の募集にとどめることで、私立中高一貫校と比べても、小規模で目の行き届く6年間一貫の教育体制。
・学費が安い。
・5・6年生の内申が評価に入る。
・地域に密着した活動や、地域からの援助・協力が得られやすい。

デメリット
・歴史が浅い、伝統がない。
・校長や教師の入れ替えが激しく一貫したプログラムの運営・定着が難しい。
・5・6年生の内申が評価に入る
・学習指導要領に沿ったカリキュラム内容を原則とし、先取り学習はできない
・労働条件や待遇、指導方法が異なる都立高校の教員と、各市区町村の公立中学校の教員が互いの教育にギャップを感じ、転勤する教師も多いなど労務上の問題が存在する。

以上の点をふまえ、お子さんに適した学校をみつけてください。

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