東京都立小石川中等教育学校の特色|都立中学-com

「理化学教育で右に出る者はいない、私立にも勝る学習量」

 

著名な卒業生 鳩山由紀夫、小沢一郎、澁澤龍彦

主な併願校 武蔵 、開成、桜蔭、渋谷教育学園渋谷、鴎友学園、城北、明大明治、本郷、早稲田

 

創立者である伊藤長七が打ち立てた建学の精神が脈々と受け継がれている学校です。伊藤長七は大正期から昭和期前半に活躍したリベラルな教育者で、世間は官僚や軍人を排出することに注力していた頃、伊藤は創立時からの「立志・開拓・創作」という小石川の校是を掲げ、学業、特に「科学の道」を建学の精神として学者や研究者の育成を目指しました。

 

こうした背景もあり、小石川は非常に理化学教育に重点を置いた学校として知られています。授業にも独特な風潮があり、入学後にもらう生物のテキストは、学校独自の教材で、小石川がおこなってきた教育の集大成とも言えるものです。何十年も前に作られたテキストが、時代が移り変わり改訂を重ねながら受け継がれてきたのです。実験が多く、学校がSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されているだけあって、高度な実験器具も学校にそろっています。アカデミック(研究色の強い)な授業が多いです。

 

 

勿論、進学校として大学進学にも熱心です。教科書は麻布中学などの有名中学でも使われている教科書を取扱い、都立中高一貫校の中では最もハイレベルです。

 

 

カリキュラムはいわゆる先取り型で、5年次までに高校内容を完全に終わらせ、6年次は小石川伝統の特別講座となります。特別講座は、大学のゼミさながらの少人数による講義がおこなわれます。大学受験対策講座が中心ですが、実験講座や教養講座もたくさんあります。高校3年生の小石川生は、志望校に合わせた特別講座を選択しつつ、息抜きとして実験講座や教養講座を取っているようです。

 

 

入試傾向

 

都立中高一貫校の最難関。都立武蔵、都立両国と共に「都立中高一貫校の御三家」と括られます。小石川らしく、理科と算数を特に重視した適性検査が課されています。また、記述量も都立中高一貫校の中で最も多く、都立中高一貫校のトップとしてふさわしい入試問題と言えるでしょう。

 

募集要項

教科

試験日

出願期間

募集人員

合格発表日

手続締切

受験料

選抜方法の詳細


性※1

特別枠募集※3
2012年 2/1(水)

【郵送】※2
1/19(木)~1/20(金)

5以内

【校内掲示】
2/2(木)

2/2(木)~2/2(木)
09:00~13:00

2,200 円

作文 45分 400点
面接 25分程度 500点

報告書 400点
→換算後100点

他所定の書類提出あり
・志願理由書
・活動実績報告書
・卓越した能力を証明する書類 等


性※1

一般枠募集
2012年 2/3(金)

【郵送】※2
1/19(木)~1/20(金)

160
男子 80
女子 80

【校内掲示】
2/9(水)

2/9(木)~2/10(金)
12:00
※4

2,200 円

・適性検査I 45分 100点
文章を熟読し、それを自己の経験などに照らし合わせて、深く考え、文章に表現する力をみる。
・適性検査II 45分 100点
資料の分析を通じて、パイオニアを目指す意欲をみるとともに、日本や世界のことについて考察する力や、考えを表現する力をみる。
・適性検査III 45分 100点
身近な事象を通じて、分析力や思考力、判断力などを生かして、課題を総合的に解決できる力をみる。

報告書 400点
→換算後200点

※他所定の書類提出あり
・志願理由書 等 ※適性検査は換算後に600点
とする。報告書と合わせて、
総合成績800点
とする。

※1 本校を志願する者は、他の都立中等教育学校及び都立中学校並びに千代田区立九段中等教育学校へ出願できません。
※2 指定日指定郵便により受付
※3 【特別枠の応募基準】自然科学分野の全国的なコンクール等に入賞し、入学後もその能力の伸長に努めることのできるもの。全国科学コンクール個人の部で上位入賞した者又はそれと同等の実績のある者
※4 【入学手続締切】一般枠 2/9(木)9:00-15:00、2/10(金)9:00-12:00

入試結果

 特別枠募集   適性

年度

教科

募集数

志願数

受験数

合格数

倍率

2012

5

2

2

2

1.0

2

2

2

1.0

0

0

0

2011

5

2

2

2

1.0

0

0

0

2

2

2

1.0

2010

5

3

3

1

3.0

3

3

1

3.0

0

0

0

2009

5

5

5

1

5.0

0

0

0

5

5

1

5.0

2008

5

3

3

1

3.0

2

2

0

1

1

1

1.0

2007

5

2

2

1

2.0

2

2

1

2.0

0

0

0

2006

5

5

5

4

1.3

4

4

3

1.3

1

1

1

1.0

 一般枠募集  適性

年度

教科

募集数

志願数

受験数

合格数

倍率

2012

80

1133

1047

158

6.6

618

568

78

7.3

515

479

80

6.0

2011

160

1270

1174

158

7.4

80

714

661

80

8.3

80

556

513

78

6.6

2010

160

1130

1062

159

6.7

80

622

588

79

7.4

80

508

474

80

5.9

2009

160

1232

1140

159

7.2

80

678

631

80

7.9

80

554

509

79

6.4

2008

160

1225

1156

159

7.3

80

688

654

80

8.2

80

537

502

79

6.4

2007

155

1433

1330

159

8.4

769

709

79

9.0

664

621

80

7.8

2006

156

1907

1524

156

9.8

77

961

747

77

9.7

79

946

777

79

9.8

特別枠を含む

 

 

 

部活動

文化部17、運動部19、同好会5と多くの部活動があり、9割以上の学生が部活動に参加しています。これは小石川の尊重する「自主自律」の精神の現れともいえるでしょう。中学生と高校生が一緒に活動し、中学生はレベルの高い部活動を行えています。

 

種類

文化部運動部同好会
音楽サッカー将棋・チェス
吹奏楽ラグビー落語
軽音楽(男・女) ソフトテニスハンドボール
フォークソング硬式テニス物理
美術軟式野球文芸
華道(男・女) バスケット
天文(男・女) バレー
化学バドミントン
漫画陸上競技
演劇水泳
茶道卓球
英語柔道
小石川フィルハーモニー剣道
パソコンダンス
生物ラクロス
映画ワンダーフォーゲル
料理

 

 

 

行事

 

小石川は大変行事が盛んな学校です。行事は9月から集中的に実施され、その間の通常授業は一切が中断されます。この期間を「行事週間」といい、芸能祭・体育祭・創作展の3つが続きます。

 

 

 

宿泊を伴う行事

1年 ホームルーム合宿

6年間の志を立て、創造的な生活の意識づけをします。毎年1学年は、4月下旬か5月上旬の2泊3日、ホームルーム合宿を御殿場で実施します。1年生にとって入学後最初の大きい行事です。 ホームルーム合宿では、登山、野外炊飯、クラスの出し物作りなど、さまざまなものにチャレンジします。

2年 国内語学研修

実践的な英語を学ぶ機会として、英語だけを使う環境で生活します。

3年 海外語学研修

オーストラリアでホームスティしながら現地校の授業に参加し、生きた英語を学びます。

インターネットを使ってオーストラリアの生徒とコミュニケーションしている

4年 自然体験

教室だけでは学べないものを農業体験や自然体験を通して発見します。

5年 海外修学旅行

学校生活の完成期として、課題学習を取り入れた海外修学旅行を実施します。

行事週間

9月には、芸能祭・体育祭・創作展という3つの行事が続いて行われます。生徒自らが考え、自主的に作り上げるのが特徴です。小石川の伝統が最も感じられる行事です。

*職場体験

進路教育の一環として、企業を訪問したり仕事を体験し、社会や働くことの意味について学びます。

 

 

 

校是

「立志・開拓・創作」

 

「立志とは、昔、支那周代の大聖人、孔子が十有五で志を立て、学問を始められたように、それとほとんど同じ年頃の日本の男子が、高等普通教育を受けるために中学校に入学する志を立てることである」

 

 

「かのマゼランの世界一周、かの博士ヘディンの中央アジア探究、あるいはナンセン博士の極地探検、いずれが開拓の精神の発露にあらざらん。しかり、しかれども、我らのいわゆる開拓者は、決して遠征家に限れるにあらず。キュリー夫妻のごとく、マルコニーのごとき者、齢八十にしてさらに新たなる大発明を企てるエジソン博士のごとき、さては高峰譲吉博士、野口英世博士のごとき、これを真の開拓者という」

 

 

「創作とは、自分の力でできるだけの仕事を、自分でなし、自分で考え、自分で工夫し、他人のまねでない、何かを作り出すということである」

 

 

 

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