2011年度 両国中学 入試問題分析|都立中学-com

両国中学 入試問題分析  2011年

 

 
適性検査Ⅰ 試験時間45分 A4 大問4 小問9 8頁

科目
内容
コメント
[1] ごみ処理
問題1 社会、算数
ごみの総排出量と東京ドームの容積の何杯分にあたるかの資料
から、家庭などから出るごみが1m3あたり何トンになるか求める式を書く問題 計算して
答えを出す必要はない。式のみを書かせる。単位量あたりの大きさを求める。一見平易だ
が、2回の計算を連続して行う1つの式を立てなければならないので、式の意味を理解する
抽象思考に達しない児童には、意外と難しい。
問題2 社会、算数
3つの資料のうち必要なものを利用して、9つの年度から1つ選
び、ごみの最終処分場の残余年数を求める問題
「残余年数」は「残余容量(m3)」
を「最終処分量(m3)」で割って求めることが前の頁に書かれているが、グラフの「最終
処分量」の単位は(万トン)表示であるから、「1m3あたり0.82トン」の条件を使って最
終処分量の容積換算をした数値で残余容量を割る必要がある。ここでも、単にグラフの数
値を読み取るだけでなく、条件に合う数値計算の立式化という抽象思考が求められてい
る。計算の結果は小数第2位を四捨五入。
問題3 社会、算数
ごみの最終処分量を減らすための、小学校の取り組みを1つ書
き、その取り組みを実現するために、あなたができることを書く問題 「取り組み」は
「小学校」全体として「考えられること」であり、その実現のためにできることは「あな
た」の行為であることに注意。
[2] エレベーター
問題1 算数
エレベーターが3台とも7階までの各階に停止した場合、240人全員を運
ぶのにかかる時間(秒)を求め、求め方を言葉や式を使って説明する問題
会話文や
設定された条件が多く、論理的思考による整理が求められている。
問題2 算数
3台のエレベーターが停止する階を、2通りの図のように個別に決めた場
合で、かかった時間が同じになる理由を説明し、他に同じ時間で同できるもう一通りの停
止階の決め方を考えて図に表す問題
[3] カードゲーム
問題1 算数
ゲームのルールと進め方の例を参考にして、5回ジャンケンをした後の点
数が80点となるときのカードが出た順番を予想して1つ書く問題

 

問題2 算数
5回ジャンケンをした後の点数が45点となることがあるかないかを考え、
あるとしたらカードが出た順番を1つ書き、ないとしたらその理由を書く問題 H19年に
同様の出題がある。いずれも「ない」場合の理由を書かせている。
[4] 水時計の実験
問題1 理科
ガラス管の先から流れ落ちる水の速さがどのように変化しているか、実
験結果の表を参考にして説明する問題
問題2 理科
ペットボトルの太さやゴム管の長さを一部分変えた装置4つの中から1つ
を選び、入れる水の量は同じにして、水がすべて流れ落ちるまでの時間が交換前の実験に
比べてどのように変わるかを書く問題
水圧など理科的な考察をさせたり、判断の理
由まで求めたりはしていない。実験の様子と実験結果の表の数値から類推させているの
み。
適性検査Ⅱ 試験時間45分 大問1 小問4 4頁

科目
内容
コメント
文章(A)上田日差子(ひざし)「ちきゅうにやさしいことば」(約1600字)、文章(B)石川
英輔「大江戸えころじー事情」(約1200字)の2つの文章を読み、問いに答える。
問題1 国語
(A)の「今までどおりの生活」にあたるものを(B)から20字以内で抜き出
す問題
問題2 国語
(B)の「江戸時代までの日本人は、太陽エネルギーだけで生きていた。」
とはどういうことか答える問題
70字以内
問題3 国語
(A)、(B)を参考にして、日本の生活で伝統的に使われてきたもので、現在
は環境保護に役立つと考えられるものを1つ考えて、それを入れた俳句を作る問題
問題4 国語
問題3で考えたものが環境を守るためにどのように役立つのかにふれな
がら、作った俳句を説明する問題 400字程度

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