都立大泉 入試傾向 2009年|都立中学-com

都立大泉
【入試問題傾向】
2009年

適性検査Ⅰ(45分)

題材
「12歳のカナダの少女セヴァン・カリス=スズキの地球環境サミットでのスピ
ーチ」
作文問題です。参考文に選ばれているのは、環境問題に関する力強いメッセージです。環
境というと、「適性検査の定番か」と思われるかもしれませんが、この問題は内容と課題
設定とが深く結びついているので、しっかりと見ておく必要があります。

問題1は、文章の3つの段落からひとつを選び、話し手の主張に対し、自分の意見を述べ
ることを求めています。

問題2は作文なのですが、単に環境問題に対する自分の考えを述べるのではなく、セヴ
ァン・カリスさんへの手紙という形をとることによって、論理性とともにコミュニケーシ
ョンの能力も問われます。求められていることを理解して書くことが大切です。よく考え
られた良問というべきでしょう。

入試でも明確な主張を受けとめて意見を交換するような出題をマークする必要がありま
す。

適性検査Ⅱ(45分)

小問レベルで全8題。その中に難問や非常に手間のかかる問題があって、全体としては高
難易度です。

1の2題はパズル系に分類できます。それほど難しいとは言えず、このぐらいならぜひ正
解したいところですが、難易度のぶれが大きい分野なので油断は出来ません。

2にはいくつかの種類の問題が含まれています。
問題1は理科の基礎知識を踏まえた問題です。地球の自転や世界地図上の位置関係につい
て、ある程度理解していないと出来ない可能性もあります。
問題2は難問です。エラトステネスの用いた方法で地球の周の長さを求める過程で、平行
線の錯角を用います。これは、中学受験では必ず勉強しますが、小学校では平行四辺形の
勉強等の関連事項として習うかどうかといったところで、受験型の勉強をしているかどう
かではっきりと差がつきます。
問題3は典型的な図表問題で、この学校の中では最もやりやすい1題です。

3は飛行航路に関する問題です。問題1-(1)は図表照合ですが、こちらは設問の会話文
を正確に把握した上で適切に解答する必要があり、前問よりも難易度が高くなっていま
す。
問題1-(2)では表からの情報をもとに計算をします。ポイントは単位合わせで、m/秒を
km/時に変換する方をクリアしたあと、もうひとつ小数で出た答えを○時間○分という形に
直すステップがあり、正解にたどり着くのは大変です。
問題2では、簡単なポスターのレイアウトをさせています。「探究の大泉」を自称する同
校の探究活動の準備ともとれる内容で、例題として出題されている以上、この種の問題が
出ることは想定しておかなければなりません。
適性検査I

文章の出典は坂東元「動物と向き合って生きる」で、筆者は旭山動物公園の獣医です。問
題の分量は例年並みですが、文章自体は昨年より読みやすくなりました。また、大泉中の
作文は例年、本文のまとめが中心となった作文だったのが、テーマに基づく体験作文の出
題となったため、多くの受検生は書きやすかったのではないでしょうか。しかし、字数は
200字ですので、まとめるのに時間がかかると大きなタイムロスになります。また、例年
のような本文をまとめさせる問題が2番目にあり、こちらは字数が400字となっています。
問題に取り組む時間をうまく配分できれば書きやすい問題でした。
適性検査II
問題のページ数が昨年度よりもさらに増え、全14ページとなりました。一つひとつの問題
もボリュームがあります。1番の後半は直角三角形の組み合わせについてですが、比を利
用して考えられたかがポイントです。2は都立中では頻出問題ですが、資料の読み取りと
記述、割合の計算等の数理処理と、分量が多いのでかなり時間がとられたでしょう。しか
し、確実に得点したいところです。さらに3もボリュームのある問題が続きますが、最後
の金環日食を題材とした問題は、時間さえあれば、得点できる問題でした。時間配分と問
題の選択によって得点状況は大きく変わったのではないでしょうか。
ボーダーライン
適性検査Iでは、問題の形式にうまく対応できたかどうかで大きく得点差が出る可能性が
ありますが、問題自体のレベルから考えれば60%がボーダーラインと考えられます。適性
IIは、問題の量と難易度からいって、受検者平均点はかなり低いと思われます。得点差が
つきにくいので、50%を取れれば、受検者の中でも上位に位置づけられるのではないでし
ょうか。

関連記事