過去問を解いたときに困るのが「部分点」ってどこまでもらえるの?
という点です。実は、以下の2つの理由から「正解」を知ることはできません。
① 配点自体は決まっていても、どのくらいの解答に、どの程度点数を与えるか、は毎年変わります。
入試は募集の人数が集まればよく、その目的を果たせればよいのです。
毎年、入試が終わったあとに、会議が開かれ、そこで、今年はこのタイプの記述にはこれくらいの点数を与えると
決めています。
② そして①の内容は決して外部に漏れることはありません。もし、漏らした場合は処罰されるからです。
そのため、部分点は予め決められたものはないのです。
しかし、学習する際に、達成度を確認するためには必要ですので、目安となる点数を用意しました。
あくまで、目安であり、実際にこの基準で採点されたということではないことに注意をしてください。
適性検査Ⅲ
大問1
問題1:20点
解答1つにつき10点
・裏返る駒の枚数が3枚より多い場合は点数を与えない。
・算数を用いた説明でない場合は、点数を与えない。
例)「キリがよいから」
・算数を用いた説明であっても、本問の解答の根拠にならない場合は点数を与えない。
(例)「素数だから」「3の倍数だから」
問題2:20点
※別解が多数あります
問題3:20点
・トランプの和と駒の数に共通の約数(公約数)が1以外にないことを説明できているか。
・「互いに素」という表現は正解になると考えられる。
・公倍数を用いた説明も可能ではあるが、その説明の中で誤った部分は減点対象となる。
・具体的な数値を用いた場合、特定の数値の場合しか説明できていないため、減点対象。
※おそらく生徒の解答を複数のランクに分けて採点したと考えられる。
つまり、細かい部分点ではなく、比較的大きな幅で採点されたと思われる。
大問2
問題1:つくる液と作り方(10点)
武蔵中を受検する生徒であれば、両方正解している必要がある。
様子と理由
・水溶液の重さ・・・2点
・PETの重さ・・・2点
・PSの重さ・・・2点
・1cm3の重さの違いで浮く・沈む・・・4点
問題2
ポイント
・順序として自然(効率的)なものにする。明らかに非効率的であれば減点対象。
・「すべてを分離する機械を開発」するといった現実的でないものは減点。
・先生とはるきくんの会話から、ポイントを拾えていないものは減点または加点対象外。
・理科の性質を無視したものは減点
①ペットボトル(PET)にはキャップ(PP)がついているものがある。これらを分別する必要がある。
②鉄などの異物が混在しており、ペットボトルの中に含まれていることもある。手作業も必要になる。
③PETを破片の状態にするには、機械で細かくする必要があるが、異物を取り除かなければ機械の刃など、壊れてしまう。
以上のこと、問題1を考慮して、作業手順を決める必要がある。
解答例
・強力な磁石と手作業で鉄などの異物を取り除く。
・プラスチックを機械で細かい破片に砕く。
・それらを水に入れるとPPが浮く。浮いたPPをあつめる。
・水に沈んだ破片を15%の食塩水の中に入れる。PSは浮き、PETは沈むので、沈んだPETを回収する。